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「社内規程の作り方」  〜1.社内規程についてざっくり捉えよう~



第一回は、「社内規程についてざっくり捉えよう」というテーマでお送りいたします。

具体的な個別の規程の内容等については、次回以降に追って解説してまいります。

社内規程と一括りで言われると、「ややこしそうで、ちょっと嫌だなー」と思ったそこのアナタ。

仕組みさえ分かれば怖くないので、ご安心ください。

まずは、全体像を理解しましょう。

社内規程を大きなくくりで3つに分けると以下のようになります。

①定款

②基本規程(組織、権限、会議、役員、就業規則など)

③その他の規程(業務関連規程など)

※社内規程のグループ分け、整理の仕方については色々な考え方がありますので、あくまでも一つの考え方として捉えて頂ければと思います。

では、それぞれ見ていきましょう。

一つ目が、①定款です。

定款というのは、日本という国でいうと「憲法」にあたるもので、全ての会社に存在している最も重要な基本的なルールです。

定款には、会社の商号や、目的とする事業の内容、会社の所在地、役員の人数など、会社として存在するにあたって決めておかなくてはいけない最も基本的なルールが詰まっています。その他の全ての規程は、この定款をベースに定められることになります。

例えば、事業目的の条項には、結婚式場を運営している会社であれば「結婚式場」が必ず入っていますし、婚礼衣装のレンタル事業を行なっている会社であれば「貸衣装業」が入っているということになります。

二つ目が、②基本規程です。

定款に基づき、組織、権限、会議、役員、就業規則など、会社の基本的なルールを定めています。

例えば、以下のような規程があります。

・組織管理規程 組織の単位(本部、部、課など)、組織図について 

・職務分掌規程 どの部がどんな業務を担当するか

・職務権限規程 どの役職の人が、どういう権限を持っているか

・取締役会規程 取締役会の議長は誰か、どのくらい開催するか

・役員規程   役員の種類、義務、報酬、選任・退任について

・就業規則   従業員の守るべきルール、労働条件、待遇など

三つ目が、③その他の規程です。

基本規程に基づき、実際に会社の中で従業員が業務を行うにあたって必要となるルールが定められています。

規程の数としては、この③が一番多くなりますし、内容も会社ごとに様々です。

・経理規程     経理、会計、税務、決算などに関する基本的なルール

・販売管理規程   販売業務を行う際のルール

・出退店基準規程  店舗を出店・退店する際の基準となるルール

・衛生管理規程   衛生管理に関するルール

・個人情報管理規程 個人情報管理に関するルール

 など

以上、社内規程のざっくりとした捉え方について解説してきましたが、いかがだったでしょうか。

まずは、全体像を掴んで頂ければ幸いです。

なお「社内規程を作る」という観点で考えると、①〜③は以下のように整理できます。

①定款

→会社設立の際に必ず作ってるので、後でイチから作る必要はない。改定することはある。

②基本規程(組織、権限、会議、役員、就業規則など)

→ほぼ全ての会社で必要。会社の規模や形態が変化するタイミングで作成・改定が必要になることがある。

③その他の規程(業務関連規程など)

→会社によって、必要な規程と不要な規程があるのでよく検討すべきグループ。自由度が高い。

次回からは、具体的な内容について解説していきたいと思います!


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